ガリ版といってもお解りにならない若い方も多くなったと思います。
謄写印刷というのが本来で、明治に発明され、以来昭和の終わりぐら
いまで、個人や、学校、会社、役所などの団体で大活躍した簡易印刷
です。鉄の鑢板に、薄い蝋原紙を置いて鉄筆で書くだけで誰でも手軽
に版が出来ます。ただ、一般に「ガリ版刷り」というと、黒または青一色
刷りで、かすれたりにじんだりして見づらい粗悪な印刷物という印象が
強くて、パソコンやカラーコピー、プリントゴッコが普及する以前には、
ここに並べたような絵を印刷するのも、かなり難しいことでした。
すべて手書きで、色の数だけ別々の版を作り、かつ印刷も各色別に
ずれないようにしなければなりません。また「阿修羅」のように、一色で
濃淡を出す立体製版という技法もあります。ですからこうした美術印刷
を、ガリ版刷りと区別するように「孔版印刷」という名称もあります。
社会人になってそれまで手書きだった年賀状を、印刷でも特色を
出せるようにと、当時は珍しい謄写版の多色印刷で始めました。後に
プリントゴッコ、パソコンと変わるのですが、以来四十数年の年賀状を
記録としてすべて保存してあります。そこから展示するつもりでしたが、
上記のようなようなわけで計画変更、テーマから逸れますが画像には
あまり影響の無いもの幾つかを並べてお茶を濁します。
※ 画像をクリツクすると、文字が読める画像になります。
画像のうち切手の地の部分や猫の靴下はじめ全体に濃淡の縞柄が出て見苦しくなっております。 モアレという現象と思います。この為に、年賀状も含め多くを割愛せざるをえませんでした。 モアレというのは、等間隔で点が並ぶ2種 (画像と画面)が重なった時、点の大小・間隔などの差 による干渉で、どうしても点の粗と密の部分が出来てまだらになってしまう現象です。 |
麻雀仲間には受けた鳥獣偽画。
百年分一括1世紀賀状
旁だけで「馬歳の春を寿
ぐ」が出来た馬文字尽くし
プリントゴッコ期の冠り付け四字熟語
タツ言葉尽くし
絵の羊入り四字熟語
孔版印刷期の終焉
三猿ならぬ五ざるの賀状。
パソコン印刷期に入る。
お疲れさまでした。
お越しいただきまして
有難うございました。
またお会いしましょう。
ガリ版年賀状期の作例
トリ言葉尽くし
2006年犬尽くし賀状
「献」も犬部の文字
2008 子年の年賀
ミッキーマウスの七言絶句