ここでは、連続折鶴をご自分でなさろうとする方の為に、図面を掲載しております。
その一部は、山形寛著『千羽鶴を折りましょう』(黎明書房 1971年) によっております。この書の連鶴は義道の『千羽鶴折り形』の忠実な再現ではなく、義道のものに基づきながらより折りやすいよう改作されたもの、創作のものとさまざまです。ただこの書は現在絶版のようで入手不能かと思われますので、中の幾つかを原図とは異なる形に直して私のオリジナルのものと合わせて掲載しました。
基本的なもの。
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1点接続(青)・2点接続(茶)・3点接続(黒→緑) 白抜き部分の接点は、全体の大きさにもよるが、1〜3ミリ程度が適当。 |
白抜きにはしていないが、小鶴の斜めの接点に注意する。 厳密にいえば大鶴の嘴先端が欠けることになるが、ほとんど問題にならない。 |
大鶴の対角線上の、小鶴の一辺の半分の長さの所に僅かな切り込みの穴をあける。 大鶴を折る途中で、小鶴を棒状に細く丸めて穴に通し、その後に広げて小鶴を折る。 |
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頭上に乗せる。対角線上の、辺の5分の1の長さの所に穴をあける。 小鶴は1辺5分の2より小さめが良い。 |
背負う。 灰色部分を裏に折り中央の穴に小鶴を通してから折る。。。 |
尾の上に乗せる。灰色部分を裏に折り込んで折る。全体が小さい鶴の場合接点以外の3部分は切除した方が折りやすい。 |
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折り上げた後に、上段の腹と下段の翼の接点を接着、最後に台に固定する。 | 図は赤鶴。同色の小鶴どうしは重ね折りにする。 青鶴は大鶴の両翼先端に小鶴1羽と2羽をつけて重ね折りにする。 |
4箇所の同色どうしを重ね折りにする。 |
祝い鶴シリーズ
還暦61羽連続 原図は繋がりの様子を数字で示してあるが、ここでは色分けと中心線で示し、また接点も大きめに表示してある。 ※ 「喜寿」の図面も参照されたし。 |
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古稀70羽連続 図は山形氏の原案に基づくもので、私の改作したものではない。 ただし2箇所の接点のミスを修正してある。私のものは中鶴と 両翼上の小鶴のため切り落とす無駄な部分が多くなる。 青とピンクどうしは重ね折り。 |
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喜寿77羽連続 両端のピンク16羽を切り捨て四隅のピンク4羽は残したままで折れば、還暦61羽の別バージョンとなる。ピンクは一点接続で突き出た形である。 |
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傘寿80羽連続 傘寿は、8×10の枡に基本の2点接続4羽鶴を交互に配置するだけなので、展開図は簡単ゆえ省略。 |
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米寿88羽連続 原図のミス 8箇所 修正 |
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卆寿90羽連続 原図のミス 5箇所 修正。 灰色×部分は切り取り |
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白寿99羽連続 太枠の同色どうしを重ね折り 中ほど3箇所のかぎ形で示した接点部分に要注意。 図面右下の赤色逆L部分は、一度切り離されており、重ね折りで繋いでいても完全な連続折りと言えるか疑問である。 |
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上寿100羽連続 |
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皇寿111羽連続 一般に祝い鶴展開図の作成はパズル的である。90羽・99羽のように重ね折りや切り落としで数合わせをする無駄の無いようにして、その後連続の具合、作りやすさなどを考慮したうえ、仕上がりも纏まった形になるようバランスよい配置にしたい。単に紐状に一列に繋がっただけなら何羽でも容易である。結果として右のように出来上がった。(8.14) |
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煩悩即菩提百八連鶴曼荼羅(=茶寿)
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当初祝い鶴の一つとして、「茶寿」(=108歳。茶の文字を因数分解すると十が2個と八十八)のつもりだったのを、同数の「百八煩悩」に変更したものです。「茶寿」という言葉は馴染みが薄いうえに、切り番・ぞろ目の原則からもはずれている(因みに「皇寿」は111歳のぞろ目)ので、無理に作ったものでしょう。それに「茶寿」は誰もが祝えるわけではないけれど、煩悩はすべての人間に関係していますから。しかし抹香くさいことが嫌いな方なら、「茶寿」といったところでおめでたい連鶴には変りありません。 作図にあたっては、長方形の中にぴったり収めることと、羽どうしが接続する形になるように心がけました。ほとんどが両翼で繋がった2点接続で、数は多くても難しいものではありません。 これを見事折り上げた暁には、罪深い貴方がたとえ地獄に堕ちても、きっとお釈迦様が連鶴を飛ばして救ってくださるでしょう。しかしその時自分だけが助かろうなどとあさましい我利我欲を出せば、連鶴はたちまち切れて貴方は再び地獄へと真っ逆さま !!。 (2006.7.27) |
パズル的展開図パズル
辺6・辺5・辺4のサイズの鶴各2、辺3の鶴1、重ね折りされている辺1の小鶴1の、特に変った点も無いような連鶴だが、この展開図は長方形の「不完全単純正方分割」と称されるパズルになっている。長方形を複数の正方形に分割する問題のうち同大の正方形が隣接しないものが「単純」、同大が無くすべて異なれば「完全」となる。最難問は正方形の完全正方分割。 ところでこの連鶴の展開図は如何? |
別述のように、せぶ氏の屋根裏工房の写真を見て、図を作り復元したもの。連鶴作りに慣れた人ならそれほど難しくはないはず。 ヒント(小さい順に前の数字は辺のサイズ、後は個数) 黄色 1が6、2が6、3が6、4が1 赤色 1が10、2が1、3が6、4が2 これらを10×10枡の中に配置し、羽根で連続させる。 |
難度の高い複合連鶴
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正 方 分 割。( 11×15枡 ) | 黄 色 羽 鶴。 | 赤 色 羽 鶴。 |