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             製本について

 ここからはパソコンと印刷機を離れた手作業となる。
 製本・造本についてはネット上に多くのページがあるし、また私自身は参考書を頼りに作っているにすぎないので、私のたどたどしい説明よりも詳細はそれらをご参照いただくとして、ここでは製本作業の流れだけの説明とする。
 私の参考書は以下の二書であるが、^貊颪世韻能淑に作業出来る。
 〜蕨遜佝如 崙λ椶鬚弔る」    岡野 暢夫
◆‖膩扈馘后 崋蠕祝椶魍擇靴燹廖  栃折久美子
 製本工房リーブルの豆本製作セットは岡野氏の監修でもあり、これを使って一冊自作してみると手順や要領がかなり理解出来るので、お勧めする。


 ※ 以下のモデルにした豆本は、宮田雅之の切り絵、大岡信の解説による『万葉恋歌』。
 35首の歌について、歌1頁、切り絵1頁、解説2頁構成10丁の作品。雑誌『婦人公論』に、歌・絵・文が一つの頁の形(右図)で連載されたものを再構成したもの。
 さる著名な方も手にされている(はずの)、製作者一番の自信作。また、ある短歌サークルの全国大会のお土産として13部依頼されたり、障害者施設援助のチャリティーバザーに出品したところ、日本びいきのフランス人のためにと購入してくれた人もあって、日本の各地はもとより、フランスの地にまで渡っている(はずの)自慢作。

1、丁を折る
 16ページ分印刷されたA4紙を、半分、半分、半分と八つ折にする。
 まず偶数ページを上面にして中に折る。
 2回目は綴じ穴のある面が上に来るように折る。
 3回目は綴じ穴4点に定規を当てて、綴じ穴が正確に折り目になるように折る。ただ半分に折ったのでは、穴が折り線からはずれることが多い。
 (A4サイズの丁がA7になる)
2、千枚通しで4つの綴じ穴をあけ、しっかりと折り目をつける。折り目をつける場合に、壁紙を貼る時のハンドローラーを用いると楽ピッチリと折り目がつけられる。 なおこのローラーは、次の見返しを貼り付けた後にも使用すると、貼り合わせ部分に皺が出ることがない。

3、前後の見返し部分に、二つ折りした別紙見返し紙を全面貼り付ける。
この見返し紙は中身用紙よりやや厚めのミューズコットン・マーメイド・マープル紙などで、表紙と色などを合わせる。
 これにより見返し紙は2枚ずつ(表紙に貼り合せる利き紙と、本体と貼り合せた遊び紙)になる。
 見返しは綴じ合わせたあとで貼ってもよいが、丁数が多いとうまく貼れない場合があり、貼り合わせ部分に皺が出やすい。
4、落丁乱丁にならないよう、印刷ページを確認しながら各丁をかがる。
 
※ 下の「かがりの流れ」参照


  かがりの流れ (折丁の天を左にして置き、綴じ穴を右の地の側から1,2,3,4とする)
10センチほどの麻糸を柱としてループ状にテープで机の端などに張る。
細く丈夫な糸を1から通し2から出す。
糸の端は5センチほど残しておく。
2から出た糸を、右側から右の柱を回って再度、同じ2に入れる。 同様に3から出た糸を、左の柱を回って3に通し、4から出す。
左右に糸を引いて丁と柱をしっかりとつける。
2丁目はこれまでの作業をまったく逆に4321の順に行う。 1から出た糸と糸の端をしっかりと結ぶ。その際ゆるみのないように糸をしっかりと引いておく。 3丁目の4から出た糸を一つ下の丁の間に通す。
糸を引いていって出来た輪に糸を通し、4を抑えてしっかりと引く。
先の、4の部分を繋いでいる糸に結びつけたことになる。
前の作業はケトルステッチというが、以下の丁についてこれまでの作業を繰り返してゆくことになる。 最後の丁はケトルステッチを2回やって作業が終わる。
奇数丁は左、偶数丁は右で終了。
(写真は別紙見返しを貼ってない。)


5、薄めたボンドで、裁断のための仮の背固めをする。
 麻糸は両側1センチ程で切り落とす。
6、背以外の三方を、規定のサイズにカット化粧裁ちをする。
 (A7の大きさがA8[74×52ミリ]になる)
 1折丁が8枚の厚さになっており、その何倍かが綴じられた紙を、カッターナイフを用いてミリ単位の正確さで垂直に裁断するという作業はかなり難しい。
 因みにB5で印刷した場合はB9版[64×45ミリ]であり、以下ABとも半分のサイズ、さらに四半分のサイズぐらいまでの豆本に仕立てられるが、郵便切手大ほどのこのあたりになると文字を読むことはかなり困難である。


※ 角背本はこのまま(左)、9の作業へ。

丸背本の場合、
7、背に丸みを付ける。(中)
8、耳出しをする(右)
「耳出し」とは、表紙の厚さ分(約1ミリ)だけ、背を両外側に押し倒すように出すことで、背幅がその分広くなる。

9、栞リボンと花布(背の天地につける補強を兼ねた装飾)を付ける。
10、寒冷紗を背にくるむように貼って、背の本固めをする。
11、背にクーターを貼る。クーターとは、平たくした筒状の紙で、身と表紙の背の間に付けることで、分厚い本を開きやすくするためのものだから、豆本では無くても、それほど問題にはならない。
 (→ 中身の完成)
12、表紙を作る。

 表紙は中身より3,4ミリ大きくなる。

13、表紙と本体を貼り合わせる。

14、板に挟みプレスをかけて乾燥させる。
15、表題や作者名を書いた題簽を貼付。 
   (⇒ 完成)

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 ◎ 別ページ「画像主体の豆本」へ
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